書評記事 第8話 北川敏男編『續サイバネティックス』を読み解く ❖ 理系書探訪【書評記事】 ◉ 日本學術會議主催の「サイバネティックス」討論會、概念理解に的を絞った第1回討論會に対し,1953年9月の第2回討論會では、サイバネティックス的なシステム構築の要となる重要概念 “自動制御機構と情報通信過程” の詳細を取り上げます。自動制御工學、通信工學、物理測定論、脳生理學のパイオニアが登壇、白熱した議論が展開され... 2024年10月11日 探訪堂主人
書評記事 第7話 北川敏男編『サイバネティックス』を読み解く ❖ 理系書探訪【書評記事】 ◉ ノーバート・ウィーナーの『サイバネティクス』(1948)は欧州各国の科学技術政策に多大な影響を与えましたが、日本においても、戦後発足したばかりの日本學術會議が動き、「境界領域の問題討論會」を上野の学士院で1952年10月に開催、その議事録が、みすず書房「現代科學叢書」の記念すべき第一巻『サイバネティックス』として出... 2024年9月6日 探訪堂主人
書評記事 第6話 ラッセル・ショート『デカルトの骨』を読み解く ❖ 理系書探訪【書評記事】 ◉ 近代の厳密自然科学の礎を築いた偉人ルネ・デカルト。彼の死後、自分自身の心身二元論を象徴するかのように、その遺骨は頭部と胴体が分離、頭部は行方知れずとなった。本書は、その頭部の行方を追うノンフィクション・スリラーの傑作。インターネットで読める、デカルト評伝の決定版、バイエ『デカルト伝』の旧版なども紹介する。... 2024年8月2日 探訪堂主人
書評記事 第5話 石原藤夫『SF相対論入門』を読み解く ❖ 理系書探訪【書評記事】 ◉ 伝説の雑誌「宇宙塵」のころから活躍する日本SF界の重鎮、石原藤夫が書いた日本初の一般向けの相対性理論の入門書『SF相対論入門』を紹介。本書を皮切りに石原の恒星間飛行をまじめに扱った「銀河旅行シリーズ」が展開されることになります。石原ハードSFの金字塔『宇宙船オロモルフ号の冒険』なども解説、あなたも、専門バカに向けた... 2024年7月5日 探訪堂主人
全集探訪 No.2 「寺田寅彦全集 科學編」全6巻をNDL個人送信サービスで読む ❖ 理系書探訪【全集探訪】 ◉ 文理融合の人、寺田寅彦。その科学者としての実像に迫るための第一級資料、『寺田寅彦全集 科學編』全6巻がインターネットで読める時代になりました。本稿では各巻をそれぞれ紹介します。第1巻から第5巻は欧文論文211編、最終巻には邦文論文58編がまとめられています。なお、ドイツ語論文はタイトルのみで本文は未収録です。 科学... 2024年6月21日 探訪堂主人
書評記事 第4話 デュ・ソートイ『知の果てへの旅』を読み解く ❖ 理系書探訪【書評記事】 ◉ 深化し拡大する人類の科学的知見。著者は、そのような「人類の知」に果てがあるか、人類の知がどんなに発達しようとも答えられずに終わる問いが存在するか、そこに、超越者たる「神」が住まうのかを問います。カオスとシンメトリー、量子現象、宇宙の始まりと終わり、時間と空間、意識、自己言及等々、デュ・ソーソイは人類の科学的認識の果... 2024年6月7日 探訪堂主人
NDL通信 第3報 「寺田寅彦」の名著と評伝を国会図書館/個人送信サービスで読む ❖ 理系書探訪【NDL通信】 ◉ 新刊本屋に行くとよく目にする、緑の岩波文庫『寺田寅彦随筆集』(全五巻)で御馴染みの日本科学エッセイ界の巨匠、寺田寅彦。そのほとんど全ての著作が、国立国会図書館(NDL)の個人送信サービスによって、インターネットで読める時代になりました。本稿では、寅彦の随筆の入門的な案内、門下生たち、寅彦の生涯について、関連文献を引... 2024年5月24日 探訪堂主人
NDL通信 第2報 「数理物理学の方法」の名著を国会図書館/個人送信サービスで読む ❖ 理系書探訪【NDL通信】 ◉ 数理物理学の数学的方法の教科書といえば、何といっても、クーラン=ヒルベルト『数理物理学の方法』全4巻です。今回は、このクーラン=ヒルベルト『数理物理学の方法』とアヒエゼル/グラズマンの『ヒルベルト空間論』を中心に、ヒルベルトの評伝なども取り上げて紹介します。... 2024年5月17日 探訪堂主人
全集探訪 No.1「寺田寅彦全集 文學編」全十六巻をNDL個人送信サービスで読む ❖ 理系書探訪【全集探訪】 ◉ 明治から昭和初期にかけて活躍した物理学者、寺田寅彦が残した「科学と文学の驚くべき融合」の全貌、『寺田寅彦全集 文學編』全十六巻の紹介です。随筆、俳諧、未完原稿、ローマ字文、日記、手帳、書簡などを網羅、OCRでテキスト化されていて、新字新仮名でも全文検索に対応。該当項目をクリックすると、スキャンデータの「コマ」に飛ん... 2024年5月17日 探訪堂主人
書評記事 第3話 アベラ『ランド: 世界を支配した研究所』を読み解く ❖ 理系書探訪【書評記事】 ◉ 物語の舞台、ランド研究所は第二次世界大戦後のアメリカ合衆国に誕生したシンクタンクで、空軍の創設者、ヘンリー・アーノルド元帥がダグラス・エアクラフト社の幹部に命じて設立したプロジェクト・ランドを母体とする民間企業である。本書は、“核の真珠湾攻撃” に脅え、人類を滅亡へと導く核兵器が作りだした東西冷戦期において、フリシ... 2024年5月10日 探訪堂主人
索引 掲載順総合索引 2024年(1) ◉ 当サイト『理系書探訪』(2024年)で紹介した記事の索引です。各ブロックをクリックするとその本の紹介記事に跳びます。“NDL” は国立国会図書館/個人送信サービスで読める書籍の記事であることを示します。【書評記事】はタイトル本とその周辺を探訪します。【NDL通信】では国立国会図書館/個人送信サービスで読める理系名著... 2024年4月19日 探訪堂主人
書評記事 第2話 服部晶夫『多様体 増補版』/志賀浩二『多様体論』を読む ❖ 理系書探訪【書評記事】 ◉ 現代数学の中心概念のひとつ、“多様体” は非線形科学の数学的舞台であり、曲線や曲面の概念を一般の次元に拡張/抽象化して得られる。今回は、先輩に「M を多様体、T(TM) を接バンドルの接バンドルとして、、、」などと言われて目を丸くしている新人さんのために、可微分多様体論の代表的な教科書2冊を中心にとりあげて紹介しよ... 2024年4月12日 探訪堂主人